リディア王国 エレクトラム第三スターテル(紀元前610–546年)XF Strike5/5 Surface3/5





リディア王国 エレクトラム第三スターテル(紀元前610–546年)
XF Strike5/5 Surface3/5 鑑定番号:3998029-002
古代コイン好きなら一度は耳にする、まさに“世界初の政府発行コイン”として名高い逸品。
店主・青木が「いつかは手にしたい」と憧れていた、コレクター必須の1枚をご紹介いたします。
最近の価格動向
私自身、海外オークションや同業者の取引情報を常にチェックしていますが、リディアのエレクトラム第三スターテルは年々人気が高まっています。
・平均的な保存状態(VF~XF):1,000~2,000米ドル(約13~26万円前後)
・ハイグレード(NGC/PCGSでCh XF以上):4,000~5,000ドル、時には7,000ドルオーバーも
実際、海外オークションでNGC Ch XF (Strike: 5/5, Surface: 4/5)と評価された同種コインが7,600ドルほどで落札された、という報告もありました。
特に「WALWET」銘入りなどの希少タイプでは、さらに倍近くの価格になることも珍しくありません。
「ちょっと高すぎるんじゃないの!?」と思う方もいるかもしれませんが、“古代貨幣の起源”という神秘性ゆえ、世界中のコレクターが追いかけるのも納得ですね。
このコインの“ツウ”ポイント
1. 素材のこだわり
リディアでは、自然金から銀を意図的に混ぜ込み、金55%・銀45%程度のエレクトラムを安定して造り出す技術を確立していました。
銅を1~2%ほど加え、金色をやや濃く見せる工夫も。こうした冶金技術が“世界初の標準化されたコイン”の誕生を支えています。
2. 裏面インカススクエアの原始的製法
裏面に空いた二つの四角い凹印(インカススクエア)は、パンチ式打刻技術の証。
最初期のコインならではの荒々しさと古代人の創意工夫が詰まっていて、ロマンを感じずにはいられません。
3. ライオンの“鼻のイボ”と星状紋
表面のライオンは、メルムナデス朝リディア王家の象徴。鼻先に小さな突起(星形の場合も)が見られ、「昇る太陽」や「神聖なシンボル」を意味するといわれます。
彫りの違いを見比べる楽しみも、このコインの醍醐味です。
4. アリヤッテス王の名刻印バリエーション
“WALWET”や“KUKALIM”の文字が入ったタイプは、アリヤッテス王(リディア語で“Walwet”)の名を示すとされ、希少性からオークションでも高騰します。
今回の個体は刻印なしタイプですが、それでも王の威光を十分に感じられるデザインです。
5. 1/3スタテルという日常決済の要
1スタテル(約14g)の3分の1=4.7g前後という重量は、古代の中規模支払いに便利だったと考えられています。
1/6や1/12など、更に細かい額面もあり、実は高度な経済システムを構築していたのです。
店主のひとこと
初めてこのコインを手にしたとき、「これこそが“貨幣の始まり”か…」と鳥肌が立ちました。
古代の人々は、小さなメタルピースに価値を与え、大きな経済システムを作り上げた。
その中心に政府(リディア王室)がいたというのは、歴史の大事件ですね。
今回ご紹介するコインは、ライオン頭部の打刻が非常に鮮明で、目やたてがみのライン、インカススクエアの深みまでじっくり楽しめるコンディション。
正直、このクラスの個体に出会える機会はそう多くありません。
「世界最初期のコイン」というブランド力、長い時を経た希少性、そして「古代王国の繁栄を手中に収める感動」。
ぜひコレクションの“一番星”にしてみてはいかがでしょうか?
興味を持たれた方は、ぜひ当店へお問い合わせください。店主・青木が自信を持っておすすめいたします。
スペック詳細
- 発行国:リディア王国(小アジア西部)
- 造幣局:サルディス造幣所
- 発行年:紀元前610~546年
- 額面:1/3スタテル
- 材質:エレクトラム(金55%・銀45%程度)
- 重量:約4.7g
- 直径:約13mm
- グレード:XF Strike5/5 Surface3/5
- 鑑定番号:3998029-002
- NGCサイトはこちら:NGC コイン認証詳細ページ
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